子育て中の親にとって「イヤイヤ期」は避けて通れない道。
「靴を履かない!」「ごはんを食べたくない!」「今じゃないのに!」と、毎日何かと大変ですよね。
そんなイヤイヤ期の子どもとスムーズに過ごすカギが、「選ばせる育児」です。
子どもに選択肢を与えるだけで、驚くほど素直に行動してくれることがあります。この記事では、“選ばせる”ことでイヤイヤを回避する方法と実践例、育児ストレスを減らすコツを詳しくご紹介します。
イヤイヤ期とは?子どもが「なんでもイヤ!」になる理由
自我が芽生える2歳〜3歳の大きな成長の証
イヤイヤ期とは、主に2歳〜3歳ごろの子どもが何でも「イヤ!」と反応する時期のこと。
実はこの時期は、子どもの「自分でやりたい」「自分で決めたい」という気持ちが急成長している証でもあります。
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服を自分で選びたい
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食べるものを自分で決めたい
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遊ぶ時間をコントロールしたい
でも、まだ言葉や気持ちの整理がうまくできないため、「イヤ」という表現に頼ってしまうのです。
親の声かけに反発するのはなぜ?
親が「○○しなさい」と命令すると、子どもは「自分で決めたいのに…」と感じて反発します。
これが、毎朝の着替えや食事、登園などで起こる“イヤイヤ”の原因になっていることも多いのです。
「選ばせる育児」が効果的な理由とは?
子どもが「自分で決めた」と思えることでスムーズに動ける
“選ばせる育児”とは、親がある程度コントロールしながらも、子どもに選択肢を与えて決めさせる方法です。
たとえば、
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「赤い服にする?青い服にする?」
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「先にお着替え?それともごはん?」
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「お風呂にアヒルさん入れる?クジラさん入れる?」
など、「自分で選べる」状況をつくってあげると、子どもは自分で決めたという満足感を得られて、行動しやすくなるのです。
否定せずに導くことで親のイライラも減る
命令口調で「ダメ」「今すぐやりなさい!」と指示すると、親も子どももストレスがたまってしまいます。
一方で、「どっちにする?」と子どもに主導権を渡す声かけに変えると、対立を避けて自然に行動へ移すことができます。
結果的に、親も感情的にならずに済み、育児ストレスの軽減にもつながるのです。
実際に使える!選ばせる育児の声かけ例
朝の支度での選ばせ方
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「この服とこの服、どっちがいい?」
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「今日はスニーカー?サンダル?」
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「ごはんのあとに歯みがきする?それとも先にする?」
特に忙しい朝は、子どもとのやりとりで時間が押しがち。前もって選択肢を用意しておくと、スムーズに進みやすくなります。
食事の場面での声かけ
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「ブロッコリーから食べる?にんじんからにする?」
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「スプーンとフォーク、どっちがいい?」
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「デザートはりんごとみかん、どっちにする?」
食事中のイヤイヤを避けるには、選択肢を見せて子どもの好みを尊重することが大切です。
お風呂や寝かしつけ時の工夫
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「お風呂はママと入る?パパと入る?」
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「パジャマはこのウサギの?それとも車の?」
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「寝る前に絵本2冊読む?それとも1冊にする?」
寝る前のイヤイヤも、“自分で決められる”感覚を持たせることで安心して1日の終わりを迎えられます。
子どもに“選ばせる”ときの注意点とコツ
2択までに絞るのがポイント
選択肢が多すぎると、子どもは迷って逆に混乱します。
特にイヤイヤ期の子には、「AかBか」の2択が一番わかりやすく、効果的です。
「何食べたい?」ではなく、「カレーとうどん、どっちがいい?」と具体的に聞いてみましょう。
選択肢は“親が許容できる範囲”にする
どちらを選ばれても問題ないような選択肢を用意しておくことが大切です。
「お菓子かごはん、どっちにする?」など、望ましくない選択肢を与えてしまうと、子どもは当然お菓子を選んでしまいます。
あくまで「どちらでもOK」と思える範囲内で工夫しましょう。
決まったあとは「自分で決めたね」と認めてあげる
子どもが選んだあとは、「自分で決められてえらいね」「かっこいいね」と肯定的な声かけをすると、自信や自己肯定感が育まれます。
これは、将来的な自主性や思考力にもつながる育児のベースになります。
まとめ:選ばせる育児はイヤイヤ期を乗り越える味方
イヤイヤ期は、子どもの心が大きく育つ大切な時期。
「選ばせる育児」は、そんな成長を応援しながら、親のイライラも減らせる魔法のような方法です。
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子どもは「自分で決めた」と感じると動きやすい
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親は「命令」ではなく「選択肢」を提示するだけ
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2択で、許容できる選択を用意するのがコツ
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成功体験が自立心や自己肯定感を育てる
毎日の育児の中で、「どっちにする?」という言葉を増やしてみましょう。
きっと、イヤイヤが減って、親子の時間がもっと楽しく、穏やかになるはずです。
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