「もう寝る時間だよ!」と言った途端に、子どもが急に走り回り始める。布団に入ったと思ったら兄弟で大笑い。さっきまで眠そうだったのに、なぜか寝る前になると元気いっぱいになる――。小学生の子どもをもつ家庭なら、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
私も父親として、「早く寝てほしいのに、なぜ今になって元気になるんだろう」と悩んだことが何度もあります。しかし実は、この現象にはきちんとした理由があり、専門家の間では「寝る前ハイ」と呼ばれることもあります。この記事では、子どもが寝る前に元気になる理由や体の仕組み、親ができる対策についてわかりやすく解説します。
「寝る前ハイ」とは何なの?
急にテンションが上がる現象
寝る前ハイとは、本来なら眠る時間なのに子どものテンションが急に上がり、走り回ったり大声で話したりする状態を指します。
保護者から見ると「全然眠くなさそう」と感じますが、実は逆に疲れが溜まっている場合もあります。
子ども自身もなぜ元気になるのか分かっていないことが多いのです。
特に幼児から小学生に多い
寝る前ハイは乳幼児だけでなく、小学生にもよく見られます。
成長途中の脳や自律神経が関係しているため、年齢によって程度の差はあるものの、多くの家庭で見られる現象です。
親が悪いわけではない
寝る前ハイが起きると、「昼間の過ごし方が悪かったのかな」「しつけが足りないのかな」と不安になる親もいます。
しかし多くの場合は自然な体の反応であり、親の育て方が原因ではありません。
なぜ寝る前になると元気になるの?
疲れすぎると脳が興奮する
意外に思われるかもしれませんが、子どもは疲れすぎると逆に興奮状態になることがあります。
本来なら眠る準備に入るはずの脳が、強い疲労によって覚醒してしまうのです。
大人にも似た現象がある
締め切り前や残業続きの日に、疲れているのに眠れなくなった経験はありませんか。
実は子どもの寝る前ハイもこれに近い状態と考えられています。
自律神経がうまく切り替わらない
私たちの体には活動モードの交感神経と、休息モードの副交感神経があります。
子どもはまだ自律神経の発達途中のため、活動モードから休息モードへの切り替えが苦手です。
その結果、寝る時間になっても興奮状態が続いてしまうことがあります。
現代の生活習慣も影響している
スマートフォンやゲームの刺激
寝る直前まで動画を見たりゲームをしたりすると、脳は刺激を受け続けます。
すると眠る準備が遅れ、寝る前ハイが起きやすくなります。
ブルーライトの影響
スマートフォンやタブレットの光にはブルーライトが含まれています。
ブルーライトは睡眠を促すメラトニンというホルモンの分泌を妨げるため、寝つきが悪くなる原因になります。
夜遅い食事も関係する
夕食が遅い時間になると、消化活動のため体が活発に働きます。
その結果、眠気が来にくくなる場合があります。
子どもの脳はまだ成長途中
感情のコントロールが難しい
子どもの脳は大人ほど発達していません。
そのため、自分の興奮や疲労をうまくコントロールできないことがあります。
楽しいことを優先したい気持ち
子どもにとって遊びや家族との時間はとても魅力的です。
「寝る=楽しい時間が終わる」と感じるため、無意識に元気になってしまうこともあります。
明日の予定に興奮していることも
遠足や運動会、旅行など楽しみな予定がある前日は特に寝る前ハイが起きやすくなります。
ワクワクする気持ちが眠気を上回るためです。
寝る前ハイを防ぐ方法
就寝前のルーティンを作る
毎日同じ流れで寝る準備をすると、脳は「そろそろ寝る時間だ」と理解しやすくなります。
歯磨き、読書、消灯という流れを習慣化すると効果的です。
読み聞かせはおすすめ
静かな絵本の読み聞かせは心を落ち着かせる効果があります。
親子のコミュニケーションにもなるため一石二鳥です。
寝る1時間前は刺激を減らす
ゲームや動画視聴はできるだけ就寝1時間前までに終わらせましょう。
照明も少し暗めにすると眠りやすい環境になります。
昼間にしっかり体を動かす
適度な運動は夜の良質な睡眠につながります。
公園遊びや外遊びを取り入れることで、自然な眠気が訪れやすくなります。
親も完璧を目指さなくて大丈夫
毎日うまくいくわけではない
子育てをしていると、「今日はスムーズに寝た」「今日は全然寝ない」と日によって差があります。
それはごく自然なことです。
長い目で見ることが大切
一日だけ寝るのが遅かったとしても、すぐに問題になるわけではありません。
生活リズム全体を整えることを意識しましょう。
親のストレスを減らそう
寝かしつけは親にとっても大きな仕事です。
「また始まったな」と少し余裕を持って受け止めることも大切です。
寝る前ハイは成長の証でもある
子どもが寝る前に急に元気になるのは、疲れや興奮、自律神経の未熟さなどが関係しています。決して珍しい現象ではなく、多くの家庭で見られる成長過程のひとつです。
小学生の子どもをもつ父親として感じるのは、寝る前ハイに振り回される日々も、振り返ればきっと良い思い出になるということです。生活リズムを整えながら、焦らず子どもの成長を見守っていきたいですね。


コメント